父はあのサンデーサイレンス、母は名牝ウインドインハーヘアと
良血のサラブレッドとしてこの世に生まれた。
しかし、セレクトセールでは上場されたサンデーサイレンスの産駒
14頭のうち9番目の落札価格であり、
特に衝撃を与えることのないデビュー前であった。
新馬戦を上がり3ハロン33.1秒で駆け上がり勝利すると、
続く若駒Sでも4コーナーに入っても先頭の馬から10馬身程度の差があったが、
直線で一気に突き抜け5馬身差で勝利を収め衝撃となった。
この勝利により、周囲より三冠を確実視する声もあがった。
皐月賞
皐月賞では、単勝支持率が63.0パーセント(オッズは1.3倍)と、
史上2位となった。
レース開始直後にいきなり躓き落馬寸前まで体勢を崩し後手を踏み、
ほかの馬から4馬身ほど離れた最後方からの競馬になった。
さらに向こう正面でローゼンクロイツと接触する場面があった。
それでも、4コーナーでディープインパクトの気を抜く素振りを感じた武豊が
レースで初めて鞭を入れると、直線では
2着のシックスセンスに2馬身半の差をつけ勝利。
レース後の記念撮影で武豊は指を1本立てて一冠をアピールした。
東京優駿
東京優駿では、単勝支持率は73.4パーセント(オッズは1.1倍)と
単勝支持率最高記録を更新する人気となった。
スタートは皐月賞同様に出遅れ、道中は後方につけるも、
4コーナーでは横に大きく広がった馬群の最外を通り、
直線では1頭先に抜け出したインティライミに残り200メートル地点で
並んでから同馬を突き放して5馬身の差をつけ、
前年のキングカメハメハに並ぶ2分23秒3のレースレコードタイで優勝。
レース後の記念撮影では指を2本立てて二冠をアピールした。
菊花賞
菊花賞では、単勝支持率は79.03パーセントとなり、
単勝式オッズは1.0倍(100円元返し)となった。
レースでは好スタートを切ったものの、
スタート後の最初の3コーナーから掛かってしまう。
そのため武豊はディープインパクトを馬群の内側に入れ、前に行くのを防いだ。
その後馬群中団で落ち着いたディープインパクトは、
直線で先に抜け出していたアドマイヤジャパンを差し切り
2馬身差をつけて優勝。
シンボリルドルフ以来、21年ぶり史上2頭目の無敗での三冠馬となった。
なお、ゴール前での馬場鉄志アナウンサーの実況
「世界のホースマンよ見てくれ! これが! 日本近代競馬の結晶だ!」は
2005年(平成17年)のFNSアナウンス大賞を受賞した。
そしてレース後の記念撮影では武豊が指を3本立てて三冠をアピールした。