皐月賞
皐月賞では単勝1番人気に推され、
先行策をとると直線の入口で先頭に立ち、
猛追するアスカに4分の3馬身差をつけ6連勝でまず一冠目を獲得した。
東京優駿
東京優駿では皐月賞と同様に1番人気に推され、
レースが早いペースで推移するなか、
中団を進んだシンザンは最後の直線コースで外から仕掛け、
内から追い込んだウメノチカラに一時交わされるも、
鞭を入れられるとふたたび差し返して優勝した。
優勝タイムの2分28秒8は前年の
メイズイのレコードから0.1秒遅れの競走史上2位のタイムであり、
のちの三冠馬となるミスターシービーや、
シンボリルドルフのタイムを上回るものであった。
菊花賞
菊花賞での人気はウメノチカラに次ぐ2番人気であった。
菊花賞は牝馬クラシック三冠を目指したカネケヤキが大逃げを見せ、
一時は20馬身以上の大差を付けた。
武田から「早く追うな」と指示を受けていた栗田は、
レースを実況していた小坂巌が「シンザン、どうした。三冠はもうだめだ」
と発するほど仕掛けのタイミングを遅らせ、
直線で一気にスパート。
一時先頭に立ったウメノチカラを残り200メートルの地点で抜き去り、
戦後初、セントライト以来23年ぶりの三冠を達成した。